時は1989年、ドンキホーテで知られるラ・マンチャ
モタデルクエルボ村
レストラン メゾンデ・ドンキホーテで勉強していた、ミヤカワが
そのワインに魅せられた時から、物語は、始まります。
S.A.T.Santa Rita サンタリタ
Mota del Cuervo(Cuenca)
D.O.La Mancha
バスでMadridから南へと走ると、広大な台地が見えてきます。植えたばかりのオリーブの木や、走っても走っても続く道。乾いた土と時間が止まったような真っ直ぐに伸びる道。
Mota del Cuervo村までの道のりは2時間ちょっと。遠くの丘に真っ白な風車が小さく見えてくると、Motaの村が近いことを知らせてくれます。
20年前、一人でスペインに勉強に出てきて働くことになったのが、この田舎町にあるMeson de Don Quijote でした。この村は、小さな町と小さな教会、そして、歩いてすぐの丘の上にある白い風車が並んでいるだけです。Motaの大きな風車は、一瞬にして私達の時を止めます。夕方になって、はるか遠く彼方にまで続く大地を見下ろすと、あたたかい風が吹き抜けていきます。人の気配を感じて、ふと振り向いてみても誰もいません。もしかして、ドン・キホーテ・・・?
絵本の中に出てきそうなMeson de Don Quijoteのその扉を開けると、そこは石と木で出来たファンタジックな世界。何か美味しそうなにおいが してきます。そこで出されている料理は豆を煮込んだものや、野菜をぐずぐずと煮たもの、見た目はセラミックで出来た“にせもののパン”の様な素朴なパンなど、色はほとんどが茶色っぽいものばかり。その料理が、うす茶やコゲ茶のお皿や土鍋に盛られてくるのです。
入り口すぐの左手にBARがあります。朝から近所のおじいちゃんおばあちゃんから、若者までもが、ここMesonのBARで朝が始まります。コンレチェにたっぷりの砂糖を入れて、好きなパンを注文して、カウンターに座るおじいちゃん。近所のご夫婦がカウンターで立ちながらコンレチェを飲んでいます、みんなのにぎやかな声、カチャカチャと次から次へと注文の入るコーヒーカップを準備する音、スペインの朝です。
Bodega
70過ぎのとっても気持ちの優しい太ったホセおじいちゃん(DON JOSE)がMesonのオーナー。
そのおじいちゃんが経営陣の内の一人である BodegaがMesonのすぐ裏手にあります。
Mesonの裏道を歩いていると、カランポロンと 鈴の音を響かせながら馬車がやってきます。
日課の散歩だそうです。
Bodegaには、Bodegaのメガネをかけたオーナー(JOSE MONTORO)とそのハンサムな息子(JOSE ANTONIO)が二人でワインを造っています。どのようにしてワインが出来上がるのかを丁寧に説明してくれます。2階部には、見た目大きな亀壷!?のような発酵タンクの上部分がたくさん顔を出していて、ここからタンク内の発酵途中のワインを覗き見ることができます。その発酵途中のワインは、まさに"大人のブドウジュース"。にごり酒のようで、甘くて美味しい。
Bodega
そして一番最後に見たのが地下熟成庫。螺旋階段を降りて行くと、白壁にたくさんのカビが生えている温度湿度管理された場所に、ワイン樽が寝かされています。木樽の香りが、上質の証とされるワイン香味に変化するまで、6ヶ月〜36ヶ月の間、暑いラ・マンチャの寒いこの場所で、ゆっくり熟成を進めて往くそうです。
その丹念こめて造られたSanta Ritaのワインはホセおじいちゃん(DON JOSE)の人柄がそのままワインに表れ、人を包みこむような優しい味わいになっています。そして、
ラ・マンチャの素朴で飾り気のないこの純なワインの味わいをぜひお楽しみ下さい。
スペイン カステイージャ・ラ・マンチャ クエンカ県 モタ・デル・クエルボ村
広陵たる大地、7基の風車、果てしなく続く葡萄畑目を閉じると
ドン キホーテとサンチョ パンサが駆け抜けて行く
そんな小さな村にS.A.T.サンタリタはあります

>>ラ・マンチャのワインリストは こちらからご覧頂けます。<<

Can Feixes (Huguet) カン フェイシャス

Cabrera D’Anoia (Barcelona)

D.O.Penedes  D.O.Cava

地中海から限りなく近い、小高い山を越えた所に位置する スペイン カタルーニャ地方 南ペネデス。
342ヘクタールという広大な畑で、西暦1400年から葡萄栽培が行われ、こだわりを持って造りあげられたHuguet家のワインが日本初上陸いたします。
ワイン造りを一目見ようと燦々と降り注ぐ太陽の中、Bodegaに向かいました。温かく迎えられ、早速ワイン造りの話に・・・。 Huguet氏は、とても素朴で優しい目をしていて、私たちに真剣にワインについて語ってくれました
標高約400メートルに位置する360度見渡す限りの広大な葡萄畑で、およそ約10種類の葡萄を栽培しております。その中には、葡萄として販売されるもの、ワインとして販売されるもの、自社のラベルを冠してカバや白ワインとして出荷されるものに分けられます。
敷地全体を車で走ると、右に左に異なる葡萄畑が広がり、色々な景色が見えてきます。力強く伸びている葡萄の幹が並んでいる畑。美味しい上質な葡萄を造るためにヒマワリを植えて休んでいる畑。途中、足場の悪い道や細道、右や左に曲がり、そして一周回るとまた360度見渡す限りの広大な畑に戻ってきます。
その真ん中には背の低いBodegaが凛と建っていて、まるで葡萄畑を見守っているようです。 この会社名でもあり、長い歴史を持つ畑の名"Feixasフェイシャス"とは、カタルーニャ語で、「段々畑」 を意味しているそうです。そして、この畑では、一つ一つこだわりを持った手作業で美味しいワインを造るための上質な葡萄造りが成されています。
新築したばかりの綺麗な住まいと思われる建物がBodegaの前にあり、その脇には昔使っていたBodegaがあります。今は小さな博物館になっていますが、年代を感じさせる使い込んだ樽の数々や、Bodega内の空気はHuguet家のこれまでの歴史を垣間見る事ができます。ふと家の前を見ると、小さな子供たちと犬が走り回り、声を上げて遊んでいる姿を見ると、家族経営の温かさを感じられます。
Bodegaは、カバ「洞窟」の名のごとく薄暗い地下へ続き、綺麗に整頓された樽や、ピュピトレと呼ばれるカバの長い年月の熟成から出た澱を瓶口に集める作業される台などが並べられており、この地域における長い歴史を支えているとも言える、まさしく"縁の下"ともいうべき天然地下ワインセラーの広さには驚きを隠せませんでした。
この地中海の良き風と恵みの太陽を受け、
氏の優しさとこだわりから生まれたカン・フェイシャス(ウゲェッ家)のワイン。
Huguet氏のワイン造りの思いをそのままお届け致します。

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Bodegas Aldonia ボデガス アルドニア

D.O.Rioja

ログローニョから、情熱的なボデガが1994年に誕生しました。IGNACIO氏による、すべて一人でぶどう造りからアッサンブラ−ジュまでを行うALDONIAです。彼の畑を愛する姿勢に、私達は魅了されました。

何よりも一番に畑が大事と豪語するIGNACIO氏は、一列で多種のぶどうを育てる伝統的なやり方で良い葡萄を造ります。また、100%自社畑の葡萄のみを使用しています。株仕立てと垣根仕立ての両方を使い、手摘みで作業を行います。

RIOJA全体のぶどう栽培面積は約61,000haで、その中の15haの畑がALDONIAです。
ALDONIAは1994年に初めて自らのブランドとしてワインを造りだしました。それまでは他のワイナリーにワインを樽売りしていました。ですから新しいボデガも今、アルタに建設中です。
IGNACIO氏は一番に良い畑で良いぶどうを造る事が、
ボデガでの工程より大切であると言います。

彼は単純な100%テンプラニージョだけのワインではなく、酸味、香りなど個性をつけ、長期熟成させるには、グラシアーノやマスエロなどでブレンドする事が必要だと言います。グラシアーノ種は栽培が難しく、歩留まりが悪いため、生産量が落ちていますが、アロマが素晴らしく、良いワイン、特に長期熟成のワインには欠かせない重要な品種と語ってくれました。確かにヴィンテージワインは、必ずと言ってもいい程ブレンドされています。

垣根仕立てで造る葡萄は若い木で、一本の木から5〜6房とれます。

株仕立てで造る葡萄は、樹齢30〜60年の木で一本の木から2房しかとれません。

イグナシオ氏とテンプラニージョ畑 2月

ALDONIAはワインを発酵させる際も、大手メーカーのような機械を使って温度調節をする事をせず、自然に発酵させる方法をとっています。
秋にぶどうを収穫し、皮は軽く絞り、ぶどうと一緒に
ステンレスタンクで30〜32°、10〜12日間プレマセラシオンをします。
そして冬なので常温のまま10〜12日間マセラシオン(マリネ)して気温が20°になる5月になるまで待ち、ステンレスタンクの中でマロラクティク発酵をします。
この時、通常は酵母を入れ発酵させますが、IGNACIO氏は天然酵母を活用して発酵させます。
なぜなら、テロワールを表現するにはとても重要なことだからだとIGNACIO氏は畑の中で語ってくれました。